若獅子よタカアンドトシになれ!

 西武石井貴1軍投手コーチ(41)が9日、控えめな若手投手陣に“俺だ俺だ”指令を出した。この日、所沢市内で行われた野球教室で「『俺が俺が』と自らポジションを奪う若手が出てきてほしい」と要求。投手陣の自己主張が「骨太集団」を掲げるチームの新たな柱になる。

 「投げる金剛力士像」と評された石井コーチには若手のアピールが物足りなかった。「最近の若手はいい子が多すぎる。ダチョウ倶楽部じゃないけど『どうぞどうぞ』っていう風潮がある。なんでもやりますじゃなくて『俺が俺が』っていうのが欲しいよね」と話す。今季、抑えを務めた涌井の先発復帰は確定。来季の守護神には獲得が決定的なサファテ、シコースキーら外国人が候補に挙がる状況が歯がゆかった。

 石井コーチは「与えられたところで全力で挑みますというのもいいけど、割り込んで奪うくらいの気迫が必要」と、抑えの椅子が空く好機に若手が名乗りを上げないことを心配する。自らは現役時代、気迫を前面に押し出した投球で打者を圧倒。1軍のマウンドは与えられるのでなく勝ち取るもの、そんな思いがある。

 若手の守護神候補として期待される大石は「将来的には抑えになりたい。けれど、今の自分の成績ではそんなことは言えない。来年の今頃には外国人ではなく胸を張って『俺が!』と言えるようになりたい」と石井コーチの言葉に闘志を燃やした。来季実績を積み上げ堂々と手を挙げるつもりだ。

 渡辺監督からは骨太集団になるため、グラウンド上での「涙禁止令」、クールな投手陣へ闘志を求める「ほえろ」指令が出ている。そのすべては最大11ゲーム差を猛追しながら優勝できなかった悔しさを晴らすため。あと1歩の勝負強さを手に入れるため、新たな指令を「聞いてないよー」では済まされない。【島根純】