久保よ、頼んだ!

 阪神中村勝広GM(63)が12日、来季の守護神に指名された久保康友投手(32)と「守護神面談」するプランを明かした。すでに中西投手コーチが通達しているが編成トップも期待する。

 「度胸もあるしクイックも素晴らしい。経験も豊富だし総合力というか頼りがいがある。監督から本人に通達があるんじゃないかな。監督と話した後、俺も1回、話そうと思っている」

 来季、巻き返すための最重要テーマの1つだった。リリーフエース藤川が米大カブスにFA移籍し、抑え役が空位だった。中村GMは久保の力量の高さを高評価。リーグ屈指と評される超速クイックモーションは、走者を背負う展開が多いクローザーにとって大きな強みだ。

 ロッテ、そして阪神でも先発中心に活躍し、今でも先発投手としての自負は強い。今後は和田監督から正式に通達され、守護神に就く。責任重大な役回りになり、久保の発奮を促す意味でも中村GMも起用の意図を伝える考えだ。

 「現場も、監督も、総意で、大いに期待している。『君に懸けている』と伝えたい。どちらかというと、そういうのを意気に感じるタイプじゃないかな」

 プロ入り後、セーブ数はゼロだが、08年にはリリーフ登板を重ね、短いイニングで力を発揮した経験もある。メリハリの利いた投球術が光り、大一番で力を込めれば直球は150キロ台を計測する。新たな生命線として、和田阪神を底支えする。【酒井俊作】