【ホノルル(米ハワイ州)13日(日本時間14日)=為田聡史、広瀬雷太】阿部主将の後継は「サカチョー」で決まり!

 巨人原辰徳監督(54)が「ポスト慎之助」に坂本勇人内野手(24)&長野久義外野手(28)を指名した。連覇達成へ、チームのバージョンアップを図る来季。阿部を支える「副将」の必要性を問われた原監督は「それは考えた方がいいかな」と、あらためて副将を指名する必要は感じていない様子。それでも「しかし、戦っていく上において、ヤジさんキタさんは、やっぱり坂本、長野でしょう」と、弥次喜多道中記のたとえを用い、坂本&長野への期待を明かした。

 「2人がやっぱり、デンと横綱土俵入りの時の太刀持ちと露払いという、しっかりとした役割は持ったと思いますね」と、原監督。さらには近未来における阿部の後継主将についても「それはそうでしょうね」と、論をまたない様子。

 当事者の2人も責任を実感。この日、24回目の誕生日を迎えた坂本は「来年もハワイで誕生日を迎えたい。そうなるように頑張ります」と連覇を約束。兄貴分でもある阿部を「いつも背中を追いかけてきた偉大な人。大きな背中ですよね。いつか、同じような立場に立てればうれしい」と、継承の覚悟を示した。長野も「自分ができることをしっかりやることが大事。チームの勝利が一番なんで」と、1歩1歩、前へと進む。

 脇を固める2人の頼もしい後輩に阿部も将来を見据えたアドバイスを送った。「2人ともにすごく人間としての成長を感じる。そういう立場になると監督もプレッシャーをかけてくる。対戦相手に勝つためには己と監督に勝つことが大事」と、独特の帝王学を弟子たちに送った。監督と主将が描く巨人の未来予想図。常勝軍団の構築とともに、よりくっきりと浮かび上がってくるはずだ。