12年は世界遺産トレ締めだ。中日吉見一起投手(28)が16日、小林正らと中部国際空港から読谷自主トレに出発した。7年目で初めて12月に沖縄を訪れる目的は1つ。まだ日も長く温暖な南国で、朝から晩まで走り倒すことだ。WBC日本代表候補としての3連覇貢献&6年連続2桁勝利へ、まずは足元を固める。

 吉見

 8割から9割がランニングですね。自己満足かも知れないけど、走って今年を終わりたい。質より量。限界まで走ってきます。お城の跡もいきますよ。

 コースには、練習場所の中心・読谷球場にほど近い座喜味城跡も組み込んだ。15世紀初頭に築城された同城跡は00年12月、首里城とともに「琉球王国のグスク及び関連遺産群」としてユネスコの世界遺産に登録された名跡だ。だが城のふもとから続く1キロ超の道のりは、心臓破りの上り坂。でもこの坂路こそ、精神力を鍛えるにはもってこいだという。そして沖縄で最古とされる石垣のアーチを抜けると、残波岬や慶良間諸島が見渡せる高台に出る。達成感いっぱいのゴールには、絶景のご褒美も待っている。

 吉見

 大野たち若い子には、これぐらいやらないとダメだというのを示したい。勝負は夏以降ですから。

 今回の自主トレには大野、小熊、来季2年目の西川も呼んだ。長いシーズンを戦う上で、いかに下半身の鍛錬が重要かをわかってほしい。17~20日までの4日間だが、合宿することで練習への姿勢も学んでほしい思いがある。

 9月に右肘の肘頭骨棘(こっきょく)骨折で離脱したが、既にブルペン入りも完了するなど順調。12年を締める地獄ランは、一足早い13年始動の意味を持つ。世界遺産のパワースポットで自身と仲間に力を授かり、来季に臨む。【松井清員】

 ◆座喜味城跡

 沖縄県中頭郡読谷村にある城跡。15世紀初頭、建築家でもあった護佐丸によって築かれたといわれる。1956年、琉球政府の重要文化財に指定され、日本復帰の72年に国の指定史跡に。00年12月に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の1つとして世界遺産に登録された。中日2軍がキャンプを行う平和の森公園野球場から約3キロに位置する。