日本ハム糸井嘉男外野手(31)が初の代理人交渉を行うことが18日、分かった。6日の第1回交渉で1000万円増の年俸2億円(推定)プラス出来高の球団提示を、不服として保留。希望額との開きが大きかったとみられ、21日の2回目以降から導入することを決めた。球団側も了承した。双方の溝は深く、泥沼化は必至で、越年する可能性が極めて高くなった。

 銭闘ムードが一気に高まってきた。沈黙を守ってきた糸井が、水面下で対抗策を準備。代理人の弁護士を伴って今後、球団側へ見直しを訴えることになった。糸井は4年連続打率3割以上、2年連続での最高出塁率のタイトル獲得などの個人成績、3年ぶりリーグ制覇への貢献度で評価の再考を求めていくことになる。単独での交渉では再度、平行線をたどるとの判断だが、代理人が介入しても長期化する恐れは十分だ。

 球団側は査定の正当性を主張している。「9000万円増の昨オフとは年俸ベースが違う」と球団幹部。打率、打点、本塁打に、タイトルは獲得したが出塁率も低下している個人成績を加味しての算出で、譲歩の構えはない。かねて「ゴネ得」は許さない、球団の姿勢も一貫。糸井は「ショックでした」と話すほど現時点の条件を受け入れる余地がないだけに、早期決着の見通しが立たない情勢だ。