日本ハムのドラフト1位、大谷翔平投手(18=花巻東)が20日、鎌ケ谷市の2軍施設で行われている新人合同自主トレで初めてフリー打撃を行った。あいにく室内練習場での打撃練習となったが、19スイング中、ゴロはわずか4球と潜在能力の高さを見せた。

 「ヘルメットをつけてピッチャーの球を打つのは初めてだったので(バットを)合わせることを第一に考えました」。一昨年までヤクルトでプレーした高市打撃投手の球を広角に打ち分けた。強打者が好む970~980グラムと重めのバットも、大谷にしてみれば「あまり重くない」のだという。「悪くなかったけど、逆方向だけこすり気味だったので、もっとバットを立てて打てたらいいですね」と左方向への打球には不満げだったが、初めての打撃練習にまずまずの表情。

 瞬発力とパワーに加え、驚くほど柔軟で可動域の広い肩甲骨がしなやかな打撃を生む。高校時代から意識して取り組んできたという肩甲骨のストレッチで、打撃の土台を作った。長い手足を苦にしない身体能力の高さに、巨人長嶋茂雄終身名誉監督の長男で、テレビ番組の収録で訪れたタレント一茂氏(46)も「技術を身に付けたら20年は活躍できる。古代人で言うとライオンを殺すために生まれてきたようなもの」と独特の表現で太鼓判を押した。