柵越え数は意識しません!

 日本ハムのドラフト1位大谷翔平投手(18=花巻東)が、プロ初の屋外フリー打撃の心構えを明かした。1月31日、チームとともにキャンプ地の沖縄・国頭村入りした。今日1日のキャンプ初日には屋外フリー打撃が予定されるが、高校通算56発のスラッガーは「逆方向にいい打球、低い打球でとらえられればいいです。逆方向の(打球の)方が持ち味なので。そこ(柵越え数)は気にしていないです」とキッパリと言った。

 新人合同自主トレでは屋外でのフリー打撃のメニューはなかった。注目を浴び、しかも温暖な沖縄でのキャンプ初日。並の高校生なら大飛球を狙いたくなるところだが、自分のバロメーターでもある左方向への打球の質を意識するという。出発前の羽田空港では栗山監督と約5分間面談し「たくさん人は来るけど、焦らずに。(周囲の目を)気にすることはない」と声を掛けられた。「自分のペースでやっていければいいです。ケガなくやりたい」。その姿勢を貫いていく。

 “二刀流調整”は本格化する。初日はウオーミングアップを終えると、投手組に入ってキャッチボール、遠投をこなし、その後は野手組で内野ノックをこなす予定。「集中して、1つ1つのメニューをこなせればいいかなと思います」と話した。

 2軍施設のある千葉・鎌ケ谷を出発の際にはバスの前で先輩を待ち、荷物をトランクに詰め込んだ。193センチの長身と、たぐいまれなセンスを持っていても“プロ1年生”。「1日の流れが分からないから、不安な気持ちはある」。生まれて初めて降り立った沖縄で「海がきれいだな」と心を弾ませたのは一瞬だけ。いよいよ「エース兼4番」への挑戦が始まる。【本間翼】