児童相談所とは、児童福祉法に基づき、18歳未満の子供に関する家庭や学校からの相談や子供の保護、専門的な調査や診断、指導、保護を行う機関。都道府県に設置が義務付けられている。全国243カ所(令和8年4月1日現在)に設置されている。
こども家庭庁などによると、児童相談所の業務は主に5つのカテゴリーに分類される。
(1)養護相談…保護者の病気、死亡、経済的困窮、離婚、児童虐待(身体的・心理的・性的虐待、ネグレクト)などにより、家庭で健全に養育することが困難なケース
(2)障害相談…こどもの肢体不自由、知的障害、発達障害、自閉症、精神的な疾患などに関し、医療・療育・教育・生活支援のあり方を検討・助言するケース
(3)非行相談…14歳未満の触法行為(刑罰法令に触れる行為)、家出、不純異性交遊、乱暴、窃盗など
(4)育成相談…性格の悩み、不登校、学校や友人関係への不適応、しつけ、わがまま、夜尿症など、子育て全般にわたる不安や課題に関するケース
(5)健康相談…こどもの身体的な健康・医療に関するケース
これらの相談などに児童福祉司や児童心理司、医師・保健師、弁護士などが支援していく。
また、単なる相談窓口ではなく子供を守るための強力な法的権限(行政権限)も持っている。一時保護(児童福祉法第33条)は子供の安全を緊急に確保する必要があると判断した場合、親(親権者)の同意がなくても、児童相談所の判断で子供を家庭から引き離し、安全な場所へ保護することができる。立入調査(児童福祉法第29条)は児童福祉司などが自宅に立ち入り、子供の安全を確認する。保護者が拒否した場合、裁判所の許可状を得て、警察と連携して強制的に突入する「臨検・捜索」を行うことも可能だ。
少年非行への対応も主な業務の1つ。14歳未満の少年が犯罪にあたる行為をした場合(触法少年)、警察から児童相談所へ通告が行われ、児童相談所は、少年の背景を調査し、指導・助言を行うほか、必要に応じて家庭裁判所へ送致するなどの手続きを行う。
児童相談所は、子供が心身ともに健やかに育ち、その持てる力を最大限に発揮できるよう家族などを援助し、問題を解決していく専門の相談機関となっている。



