阪神中村勝広GM(63)がシーズン開幕直後の4月にも、外国人調査のために渡米することが9日、分かった。球団関係者によれば、主な目的は将来的な外国人調査とパイプづくりだが、現在、チームは、“第5の外国人”獲得を検討しており、状況によっては、緊急補強候補を探す可能性もある。

 渡米の時期は開幕後になる見通しで、米大リーグ、マイナーリーグを中心に視察する。現在、マートン、スタンリッジ、メッセンジャー、新外国人コンラッド、将来的な戦力という位置づけでザラテがいるが、補強は終わりではない。

 今キャンプでテストしたデサルボはこの日、不合格となった。外国人枠の都合上、先発投手の補強が最有力だが、球団首脳が「もう1人の外国人選手は急いで決める必要はない。先発、ストッパー、4番、どのポジションが必要か。それぞれリストアップしておけばいい」と話すように、開幕までに助っ人勢の現状を見極め、どのポジションを補強すべきか決定する。

 西岡、福留らを補強したが、補強費にはまだ余裕がある。中村GMは昨年9月にも極秘渡米しており、その直後にコンラッド、西岡、福留と相次ぐ補強を行った。今回もGMの直接視察は、緊急補強が必要となった場合の有力な判断材料となりそうだ。また、韓国球界も視察予定。こちらも王者サムスンのセーブ王、オ・スンファンら有力な助っ人候補がいるだけに重要な意味を持つ。