<オープン戦:阪神6-4ヤクルト>◇12日◇甲子園

 阪神のリリーフ陣が「本番モード」に再編された。ヤクルト戦の7回、1点差に迫られると左腕セットアッパー藤原正典投手(25)を投入してピンチを脱出。また、今季、先発に挑戦させていた鶴直人投手(25)を中継ぎに配置転換した。筒井和也投手(31)と渡辺亮投手(31)が故障で、1軍復帰の計算が立たない。若手の力量に期待し、窮地を乗り切りたい。

 開幕相手のヤクルトを相手に勝負手を打った。勝敗の分け目で動いた。7回、1点差に迫られ、4番手二神が1死一、三塁のピンチを迎えたところで、中西投手コーチがベンチから飛び出した。左打者が並ぶヤクルトのラインアップ。迷わず藤原を投入し、雄平を空振り三振に抑えた。上田も直球で中飛に仕留め、同点の危機を脱した。

 中西コーチは「いろいろ考えている。走者を背負った時は、どんどん行かせる。本番を見据えて」と話す。昨季、必勝リレーの一角だった筒井が2月の宜野座キャンプ序盤に左肩を負傷。3月上旬に再発し、開幕絶望だ。代役の左腕セットアッパーを確立する必要がある。藤原は「こういう場面で行くと言われている。(8回に四球を出して降板し)完了してやれればよかった」と話した。8回は2者連続奪三振とアピールしたが、反省も忘れなかった。

 開幕が迫り、救援陣を再整備する。経験豊富な渡辺もキャンプで右肩を痛めて2軍調整中。そのため、昨年1軍にフル参戦し、43試合で防御率1・89と好成績だった鶴をリリーフに配置した。中西コーチは「何かあれば先発で行ける。(先発候補の)7、8番目なら中継ぎで、ということ」と説明。これまで先発に挑戦してきたが、定位置に戻る格好だ。

 8回途中から救援した鶴がリードを守り、白星を呼んだ。ベテラン福原は健在だが、抑えを務める久保も調整が遅れており、リリーフ陣に不安要素が多い。適材適所を探り、開幕に向けて最善の形を築き上げる。【酒井俊作】