<西武3-5日本ハム>◇29日◇西武ドーム

 “平成のON”コンビで栗山ハムの2年目が船出した。日本ハムの主砲・中田翔内野手(23)が、西武戦の9回2死三塁から「2013年シーズン」初安打となる中前適時打を放ち、ダメ押しの5点目をたたき出した。6回に4点目を挙げたルーキー大谷との初アベックタイムリー。昨季は開幕から24打席連続無安打と苦しんだWBC戦士が、二刀流に負けじとチームをけん引していく。

 最後の最後で、待望の安打が生まれた。しかも、適時打。中田も5歳下の後輩ルーキーに、大きな刺激を受けた。1点リードで迎えた9回。西武サファテに3球でカウント1ボール2ストライクと追い込まれたが、そこから粘った。盗塁に相手のミスも絡んで2死三塁。9球目、真ん中低めのスライダーを痛烈に中前へはじき返した。「開幕戦だし、1本出たのは本当に良かった。(リードは)1点よりも2点の方がチームも楽だしね」と4番の面目を保ってホッとひと安心だ。

 大谷、中田と“平成のON”がそろって開幕戦でタイムリー。それでも、主役は新人に譲った。6回までに新人の大谷が2安打1打点と大暴れしており「大谷が打って、盛り上がったのが良かったよね。あいつのヒットでチームみんなが喜んでいたし、オレもうれしかった。チーム全体が乗っていった」と、ベンチに大きな影響を与えたスーパールーキーに感謝した。

 投手としても、打者としても、大谷の能力に感心している。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)から帰国後、チームに合流した21日のことだ。報道陣に早速「大谷君は本物?」と逆取材。その日に、いきなり157キロ剛球を目の当たりにし、大興奮した。この日の試合前練習では一緒にキャッチボール。途中、変化球を交えたり、座って大谷の球を受けたり…。大谷も笑顔で応え、リラックスムードが漂った。

 ただ、自分の打撃に納得はしていない。適時打を放った9回の最終打席までは、4打席連続で凡退。「振れているのはいいんだけど、凡打の内容が悪すぎる」と顔をしかめ、気持ちを引き締めた。まだ、開幕戦。中田が主役になるべき試合は、これからたくさんあるはずだ。【中島宙恵】