髙橋舞「なんで降りないの?」から始まった10年 幼なじみ鍵山優真と挑むラストシーズン

フィギュアスケート女子の髙橋舞(21=法大)が、競技生活最後のシーズンを迎えます。小学5年時にはあと数ミリずれていれば命に関わったという交通事故に遭い、その後も全国への道を何度も阻まれながらも懸命に競技と向き合ってきました。ラストシーズンのフリーを振り付けたのは幼い頃から同じリンクで滑ってきた、男子で日本勢最多の冬季オリンピック(五輪)銀メダル4個を持つ鍵山優真(23=中京大/オリエンタルバイオ)。支えてくれた人への感謝を胸に、2度目の全日本選手権出場、そして後悔のない結末を目指します。(敬称略)

フィギュア




ポーズを取る髙橋舞(撮影・勝部晃多)

ポーズを取る髙橋舞(撮影・勝部晃多)


最後に選んだ「愛の夢」

母が、いつか娘に滑ってほしいと願っていた曲があった。

フランツ・リストの「愛の夢」。

穏やかに始まり、あふれ出す感情が大きなうねりをつくり、やがて静けさへと帰っていく。愛する喜びも、切なさも、失う怖さも、全てを包み込むような旋律が、そこにある。

大学4年生の髙橋舞は、競技生活最後のフリーにこの曲を選んだ。

振り付けを依頼したのは鍵山優真。幼い頃から同じリンクで育ってきた、五輪メダリストだった。

「全日本に出る、出ないよりも、スケートに対する後悔をなくしたかったんです。最後のシーズンなので、もうこれ以外にチャンスはないじゃないですか」

それは、勝つためだけの選択ではなかった。

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スポーツ

勝部晃多Kota Katsube

Shimane

島根県松江市生まれ。2021年4月入社。高校野球の神奈川担当などを経て、同年10月からスポーツ部に配属。バトル班として新日本プロレスやRIZINなどを担当し、故アントニオ猪木さんへの単独インタビューや武藤敬司氏の引退試合、那須川天心―武尊などを取材した。 23年2月から五輪班に移り、夏季競技はバレーボールを中心に担当。同年秋のW杯や24年夏のVNLなど。冬季競技はフィギュアスケートをメインに務め、全日本選手権は2年連続で取材中。X(旧ツイッター)のアカウントは「@kotakatsube」。