<ソフトバンク7-1楽天>◇29日◇ヤフオクドーム
ソフトバンク摂津正投手(30)が、エースの意地を見せつけ、2年連続の開幕戦勝利をつかんだ。序盤は楽天ルーキー則本との投手戦。先制点を許しながらも持ち前の制球力と緩急で連打を許さず、6回3安打1失点、9奪三振の力投だった。WBC参加投手でただ1人、踏みしめた開幕マウンドで輝いた。
ソフトバンク摂津がエースの務めを果たした。楽天田中、巨人内海、広島前田健ら侍ジャパンの戦友たちが開幕回避する中、背番号50は当然のように開幕のマウンドに立ち、白星を挙げた。
「そこ(開幕)を目指してやってきた。他の人は他の人。自分は自分」
6回を94球で3安打1失点。9三振を奪った。前半はシンカーで、後半はカーブと直球の緩急で楽天打線を料理。メジャー通算434本塁打のジョーンズには、100キロ台のカーブを多投。的を絞らせなかった。
キャンプでは、多くの投手が気にしたWBC試合球ばかりを握らず統一球でも調整してきた。WBCでは3試合中継ぎで登板。球も調整方法も違う中、自分を見失わなかった。それでもやはり違和感はあった。
米国から戻りチームに合流した21日、50球ブルペンで投げた。受けた杉田ブルペン捕手は「ボールの違いで変化球の曲がり幅が今までより大きくなっていた」と証言。縫い目が高い統一球の方がWBC球より指にかかりやすいからだった。
「不安は正直ありました。(WBCでも)球数を投げていたし、試合感覚はあった」。先発は23日のオープン戦広島戦1試合のみ。初回に3点を失ったが5回を投げきった。そこから5日間で走り込み、先発の体にリセットして変化球の幅も修正した。
この適応能力で2年連続開幕勝利。2リーグ制後、球団では03、04年の斉藤以来6人目だ。「昨年は余裕がなかったが今年は緊張がなかった。(勝って)気持ちよかった」。昨季17勝の沢村賞右腕は、頼もしい限りだった。【石橋隆雄】



