<DeNA8-10巨人>◇3日◇横浜

 原巨人がDeNAとの乱打戦を制し、98年以来となる開幕3連勝を飾った。13安打10得点の核は「2番二塁」でスタメン出場した脇谷亮太内野手(31)だった。5回の同点適時打を含む4安打1打点2得点と大暴れ。巨人の「2番」は長年の懸案事項で、故障から復帰したいぶし銀が開幕から役割を全うしている。チームは12球団唯一の開幕から負けなしの3勝1分け。「完全なる巨人」がスタートダッシュに成功した。

 脇谷が2番として強力打線の潤滑油になった。つないで、決めて、起点になる。マルチな役割を初回から発揮した。初回は無死一塁で犠打ではなく内野安打でチャンスを拡大。5回は2死満塁で右前へ同点打。8回には先頭で左翼線二塁打。3年ぶりの自己最多4安打で食い下がる中畑DeNAを突き放す10点目のホームを踏んだ。「(開幕シリーズの)広島は投手が3つ頑張ってくれたから」。恩返しとばかりに話したが、開幕3戦は2度もお立ち台に立った。快進撃の立役者は間違いなく脇谷だ。

 2番は常勝巨人にあって、近年の課題だった。昨季も9人が試され、最多が藤村の45試合。7~9番の下位打順を除けば、最も固定できなかった打順だった。脇谷は開幕2戦の8番から3戦目で2番に昇格し、この日は存分に存在感を発揮。原監督は「決めたり、つないだり。彼の2番はチームの中で強い位置にある」と力を再確認した。

 「自分の中では意識しないで、いつも通り、打席に入っている」と話し、理想の2番像はないという。だが打者としての理想は中日井端やブルワーズ青木だ。「エンドランができたり、ここでかえすしかないという時にかえせる。マルチにできるというのが理想」と描いている。WBCでも井端や鳥谷にイメージを重ね合わせた。

 理想を具現化するための準備も欠かさない。試合前は午前中にジャイアンツ球場でランニング、ウエートで1時間、汗を流して横浜スタジアムに向かった。その時間帯は暴風雨。11年オフに手術した右肘は気候の変化を微妙に感じ取るため、練習を取りやめる選択肢もあった。だが「ここでスキを見せたらいけない。準備をしないと」と自分を律した。最高の準備は最高の結果となって表れた。

 巨人にはかつて川相や清水という名2番がいた。原監督は今後の起用に「そうなってくれれば」と脇谷定着に期待した。13年の巨人2番のピースは脇谷が埋める。【広重竜太郎】