<広島2-6ヤクルト>◇3日◇マツダスタジアム
ルーキーが躍動した。ヤクルトのドラフト2位・小川泰弘投手(22)がルーキー1番星を挙げた。初先発で6回2/3を2失点(自責0)に抑え初勝利を飾った。
「ライアン」の愛称通り、足を高く上げ、思い切り腕を振った。プロ初先発の小川が140キロ台中盤の直球にカットボールやフォークを織り交ぜ、7回途中5安打2失点(自責点0)。巨人菅野や阪神藤浪が騒がれる中、12球団のルーキーとして一番乗りのプロ初勝利を挙げた。ヤクルトで新人の初登板初勝利は11年の七條以来13人目。「うれしいです」とはにかんだ。
身長は171センチだが、志は大きい。「日本を代表する投手になりたい。体が小さい人でも、そういう投手になれるって証明したい」。大学時代には「小さいからフルに使って投げるには柔軟性が必要」と股割りを始めた。食事も「体作りにはバランスよく食べる」ことを意識。米大リーグの名投手、ノーラン・ライアンの本を読むなど貪欲に吸収してきた。
負けん気も強い。初回こそ「独特の雰囲気があって緊張した」と、先頭から6連続ボールと不安定だった。だが、顔色ひとつ変えずに落ち着きを取り戻すと、持ち味の切れのある速球を軸に後続を断った。6回まで危なげなくゼロを並べ、7回の失点は失策絡みだった。小川監督も「強心臓ですね。ローテーションを守っていけそうな感じがする」と合格点を与えた。
ヒーローインタビューでやっと初々しさを見せた。スタンドにはこの日が59歳の誕生日だった母弘子さんの姿があった。「勝利をプレゼントしたいと思っていました」。姉3人に兄1人の5人兄姉の末っ子。グラブに「親孝行」と刻む男がヤクルトの孝行息子になる。【浜本卓也】
◆小川泰弘(おがわ・やすひろ)1990年(平2)5月16日、愛知県生まれ。成章高3年春に「21世紀枠」で甲子園に出場。創価大を経て、12年ドラフト2位で入団した。大リーグの奪三振王ノーラン・ライアンのフォームを参考にしていることから「ライアン」が愛称。右投げ右打ち。171センチ、79キロ。血液型A。




