<ヤクルト10-6DeNA>◇7日◇神宮

 ヤクルトが4本塁打を含む13安打で10得点を奪い、連敗を3で止めた。まずは2回、先頭の岩村明憲内野手(34)が左翼席ギリギリに1号ソロを放つと、武内晋一内野手(29)は内角低めスライダーをすくって右翼席へ1号ソロ、さらに中村悠平捕手(22)は真ん中直球を左翼席にたたき込んだ。大型低気圧の影響で中堅方向へ強風の舞う中、いきなり3者連続本塁打。球団では05年8月17日・広島戦でのラミレス、宮出、リグス以来の3連発だ。

 故障者続出の中、復帰1号の岩村が口火を切った。久々のお立ち台で「キャンプから皆さんから『お帰り』と声をかけられましたが、やっと『ただいま』と言える。けが人も出てますが、ヤクルト特有のチーム力で頑張っていきたい」と、今こそヤクルトの真骨頂を見せると言った。

 3回には4番畠山が2試合連続2号ソロ。追いつかれた7回には2点適時打で突き放した。畠山は「結構、打てないで負けているので、投手に迷惑をかけた分、野手で助けてグイッといきたい。1-0の勝利もできる。力を合わせて行くしかない」と一丸を強調。さらに「僕の前後はいい打者がいるので、1人でプレッシャーを感じる必要ない。勝てれば笑っていられる。勝つことが一番」と笑った。そういう明るさもヤクルトの真骨頂のはずだ。

 ▼ヤクルトは2回に岩村、武内、中村が3者連続本塁打。3者以上の連続本塁打は昨年7月12日日本ハム以来で、ヤクルトでは05年8月17日広島戦以来13度目(4者連続を含む)。00年以降だけで8度あり、球団別ではヤクルトが最多。この試合ではDeNAのブランコが3本塁打。同じ試合で3者連発と1試合3発が見られたのは03年6月28日広島-ヤクルト戦以来だが、前回は両方ともヤクルトが記録。今回のように「3者連発」対「1試合3発」は、71年5月3日ロッテ-東映戦(ロッテ江藤慎が3発、東映が5者連発)80年10月3日近鉄-ロッテ戦(近鉄羽田が3発、ロッテが3者連発)に次いで3度目、セでは初。