<オリックス8-2日本ハム>◇13日◇ほっともっと神戸

 球界屈指の守備力を誇る日本ハムが、ミス連発で自滅した。試合後、ロッカールームから出てきた選手たちは、暗い表情でバスに乗り込んだ。元気印の杉谷も「久しぶりに重苦しい雰囲気です」と言葉を振り絞るのが精いっぱいだった。

 14年ぶりの1試合5失策。04年に本拠地を移してからは、初めての不名誉な記録になってしまった。“守乱”の始まりは2回。まずは、先発ウルフの暴投で2点を失った。4回にホフパワーの今季1号ソロで振り出しに戻したが、その助っ人も8回に2失策。「(本塁打を)打てたのは良かったけど…。失策は完全にミスです」と頭を下げた。

 打線は今季ワーストの11三振。昨季1勝3敗と相性の悪いオリックス西の前に、バットは空を切り続けた。攻守にわたってふがいない結果に、栗山英樹監督(51)は「何と言ってもファンの皆さんに申し訳ない。すべてチームの責任です」と戒めた。

 2連敗で5位と順位は変わらないが、あとははい上がるだけだ。選手会長の鶴岡は「144分の1の試合。明日からは切り替えてやるしかない。そこがハムの良いところですから」と頼もしい。日本一を経験したチームには底力がある。屈辱を力に、一丸となって上を目指す。【田中彩友美】

 ▼日本ハムの1試合5失策は、99年5月28日オリックス戦(神戸)以来14年ぶり。金子誠、田中幸が2失策、小笠原が1失策し、0-11で敗退。球団記録の1試合最多失策は6で、最新は10-12で敗れた87年4月28日ロッテ戦(後楽園)。