<巨人1-8阪神>◇18日◇東京ドーム
チームリーダーの一撃が反攻のノロシだ。阪神鳥谷敬内野手(31)がプレーボール直後に猛打を見舞った。1回1死二塁。沢村の外角シュートを完璧にとらえ、中堅へ大飛球を放つ。大田も捕れない。先制点を奪い、自らも快足を飛ばして三塁に達した。
「チャンスだったしストライクゾーンはどんどん振っていこうと。先に点を欲しかった。自分たちのペースで行けると思ったから」
東京ドームに乗り込んで2連敗中だった。嫌なムードを断つ意味でも、効果十分の先制パンチになった。3、5回は計ったようにセンター返しで安打を刻み、今季初の猛打賞。試合前まで打率は2割1分1厘で本調子ではなかったが、息を吹き返した。「逆らわずに打つことを考えていた」。この日は4度の出塁ですべて得点を刻み、3番打者としての役割を果たした。
周囲の助言にも耳を傾ける。試合前練習中、WBCでともに戦い、打撃コーチを務めた立浪和義氏からアドバイスを受けた。「クセみたいなものが出ている。もう少しシンプルに…」。ここまで乗り切れなかったが、キッチリお目覚め。シュアな打撃で、大勝の流れをガッチリとつかんだ。
昨季は東京ドームで1勝しか挙げられなかったが、この日は完勝。首位巨人に反発力を示した。「去年、なかなか東京ドームで勝てなかった。2つ負けていたし、1つ勝ちたかった」。時にはリードオフマンに徹し、時にはポイントゲッターになりきる。鳥谷の魅力が詰まった一夜だった。【酒井俊作】



