<ヤクルト3-6中日>◇18日◇神宮
ベンちゃん弾で最下位脱出だ。中日和田一浩外野手(40)が今季初V打を放った。1点を追う6回に左翼席中段に3号2ラン。昨季まで鬼門だった神宮でカード勝ち越しを決めた。打撃不振にあえぐ4番を目覚めさせたのは2000安打に突き進む42歳谷繁のひと言。竜の主砲は「谷繁打撃コーチのおかげです」と感謝しきりだった。
力強い打球が神宮の夜空を切り裂いた。0-1の6回2死二塁。和田はヤクルト赤川の内角直球を迷いなくひっぱたいた。ライナー気味の打球は勢いを保ったまま、左翼席中段に着弾。中盤で試合をひっくり返した。開幕から4番に座る和田にとっては18試合目で飛び出した今季初のV打。手応えも完璧だった。
和田
打った瞬間?
そうだね。チャンスだったんで走者をかえすことだけを考えていた。
開幕からまだ本来の打撃は鳴りを潜めている。本塁打は3本目だが、打率は2割1分9厘と苦しんでいる。前日17日には1回1死一、三塁の先制機を併殺でつぶすなど期待に応えられず。高木監督が「昨日はずいぶん、すいませんと言っとった」と、自ら首脳陣に頭を下げたほどだ。
主砲を救ったのは兄のように慕う2つ年上、谷繁のアドバイスだ。帰りのバスに乗り込むまでの通路。2000安打にあと12本とした谷繁と横に並んだ和田は「谷繁打撃コーチのおかげ」と苦笑いで感謝。打とう、打とうと力みがちな和田に谷繁が「いいころに比べて力が入りすぎている」とアドバイスしていたという。さすがリーグ4位打率3割5分8厘の打撃絶好調男。効果テキメンだった。
この日は試合に井上打撃コーチと打撃論を交わした。昨季はフリー打撃で緩いボールを打ち続ける練習で不振を脱出した和田。「今年も緩いボールで練習しようと思ったけど、チェックポイントまた違うから」。苦手神宮で2連勝。鬼門でのカード勝ち越しに貢献した4番は、それでも満足することなく最高の打撃を求めていく。【桝井聡】



