<オリックス2-4ソフトバンク>◇19日◇京セラドーム大阪

 南海パワー恐るべし!

 ソフトバンクとオリックスが、野球ファンの心に刻まれた復刻ユニホームを身にまとい、激しい攻防をみせた。京セラドーム大阪での一戦は「OSAKA

 CLASSIC

 2013」と銘打たれた企画で、両軍が序盤から譲らぬ戦い。近鉄VS南海を思い起こさせる熱戦で、ホークスは3番内川が猛打ショーに4番松田がV打と打ち勝った。

 オールドファンも酔いしれたに違いない。野村、広瀬、ハドリ…。復刻ユニホームは最終モデル(84~88年)ながら、序盤の猛攻は「400フィート打線」と呼ばれた60年代南海を連想させた。左翼スタンドから門田、ライト、佐々木誠、高柳らの応援歌が流れる中、背番号19の近鉄赤堀…ではなく、オリックス金子を攻略。2回までに4点を先取し主導権を握った。

 初回の1死二塁では、内川が左前打で好機を拡大。最初に興味を持ったプロ球団が南海という。父一寛さんの大分・国東高監督時代の教え子が、元南海の吉田豊彦投手だったためだ。少年時代は南海のユニホーム型パジャマを着たり「吉田さんにもらったTシャツを着ていた」と懐かしんだ。

 2回には4点目となる左前適時打を放ち、5回にも左前打。2戦連続の猛打賞で打率を再び3割に乗せた。「前回、摂津に申し訳なかった。今度は勝たせたいと思っていた」。1週間前の好投を見殺しにした沢村賞右腕を、今度こそ援護したい一心だった。

 松田も主軸らしい仕事をした。初回、内川に続いて外寄りのスライダーを中前に先制適時打。「男・岩鬼、背番号5。悪球打ちです!」。試合後は興奮のあまり?

 深緑のユニホームを漫画ドカベンの明訓高校と勘違いしたようなコメント。ともあれ「前の人がいい形でつないでくれたので打てて良かった」と4番の責任を果たして喜んだ。

 08年以来のユニホーム復刻。当時も京セラドーム大阪で連勝しており、これで同球場では負けなし3連勝。この日も試合前からチーム内で話題だった。元南海の藤本打撃コーチが「似合ってるかな」と懐かしみ、大石ヘッドコーチは元近鉄だけにちょっぴり複雑そう。「家に近鉄のユニホームはあるよ。でも今は南海だから…」と苦笑いした。

 今回は5年前と違い、ストッキングをクラシックスタイルにした“完全版”。秋山幸二監督(51)は、南海の帽子とソフトバンクの黒ジャンパーがアンバランスだったが…。「(打線が)つながったな。とらえるボールをしっかりとらえた」と目を細めた。南海は88年に球団譲渡するまで、近鉄に515勝421敗43分けと大きく勝ち越していた。“相性”の良さは、今も生きていた。【大池和幸】

 ◆過去の近鉄対南海

 パ・リーグ創設の50年から、ホークスが南海からダイエーに売却される88年まで、979試合対戦。南海が515勝421敗43分け、勝率5割5分。なお南海の地元大阪球場での最後の公式戦は88年10月15日近鉄戦で、南海が6-4で勝利。西武と優勝を争っていた近鉄には手痛い1敗となり、10月19日のロッテとのダブルヘッダーを1勝1分けで終わりVを逸する遠因ともなった。