復活能見がG追走を先導する!!

 左手中指の爪を痛めて2軍調整中の阪神能見篤史投手(33)が1日、降格後、初めてブルペン投球を行った。甲子園で和田監督や中西投手コーチが見守る中、96球を投げた。4月23日中日戦で4回4失点して以来の本格的な投球だった。

 首位巨人を追いかけるためにも、2位につける5月戦線の戦い方が大切になる。中心になるのが大黒柱の能見だ。この日、ブルペンで投げ終え「問題ないです」と話した。100%の状態かとの問いに「自分のなかでは、そうですね」ときっぱり。4月16日、東京ドームの巨人戦で左手中指の爪が割れ、1試合登板をはさんで24日に登録を抹消された。負傷箇所も完治しつつあり、中西コーチも回復を認めた。

 「(患部は)問題ない。予定通り。体の疲れも多少あったから。WBCに行って下半身の疲れもあった。リフレッシュできて良かった。ここからがスタート」

 復活マウンドは6日巨人戦(東京ドーム)での先発が有力で、首位とのゲーム差を少しでも縮めておきたいところだ。さらに、中7日で満を持して14日オリックス戦(甲子園)の交流戦開幕投手も任される見通し。巨人に肉薄するためにもチームに勢いをもたらしたい。

 同コーチは交流戦の先発ローテーションについて「もう決めています。オレのなかでね。すり合わせはまだ」と話した。基本的に5人で回す方針。好不調などによって臨機応変に入れ替えるプランだが、中でも能見のフル回転が軸になるだろう。3月のWBCでのダメージも癒え、爪も完治。全快の左腕エースが巨人に迫る旗振り役になる。