<楽天3-4広島>◇12日◇Kスタ宮城
広島が今季2度目の4連勝で、交流戦5割に復帰した。延長10回にブラッド・エルドレッド内野手(32)の、左翼スタンド中段に飛び込む4号ソロが決勝点となった。先発大竹寛投手(30)は7回8安打を浴びながら2失点。白星は付かなかったものの粘りの投球が打線の奮起を呼び込んだ。
大竹は最後までファイティングスピリットを見せた。逆転を許したのちの6回だった。「気合もそうだけど、打者1人1人と思っていた」。先頭ジョーンズ、続くマギーの強力助っ人コンビを連続三振。マギーへの決め球は、この日最速の147キロをマークした。投げ合いを演じた楽天戸村が、降板してもマウンドに上がる。7回で8安打を浴びながら、失点は本塁打での2点にとどめた。
5回にはアクシデントに見舞われた。先頭小斉の打球が右手を直撃した。苦しい表情を見せたが続投できると判断。だが、1死二塁となり、島内への4球目だった。142キロの直球を右翼スタンドに運ばれる逆転2ランとされた。
今季、大竹の10年から続いていた交流戦の連勝が止まった。全体で見てもパ球団が大きく勝ち越しているが「セが弱いとは思わない」とプライドを口にする。「自分も2敗して責任を感じているけど、いい投球をしたら十分に抑えられる」。だが、それができなかった2週間は苦しみ、夏場に必要だという「質のいい睡眠」が取れなくなっていた。それだけにこの日の投球で胸のつかえが取れた。
「2試合、よくなかったので先発として最低限の仕事はできた。(ボールが変わっていても)やることは変わらないので」
仕事をまっとうすると、祈りは通じた。8回2死二、三塁から梵が左中間を破る2点適時二塁打を放ち、逆転。この瞬間、5月22日西武戦(西武ドーム)以来の、勝ち投手の権利を手にした。それでも勝利の女神は試練を与える。9回に追いつかれ、延長に突入。最後は10回2死走者なしから、4番エルドレッドが4号ソロで試合を決めた。
「まずは、なによりもチームが勝ったことが一番です」。白星こそつかなかったが、やっと、大竹に笑顔が戻った。



