大分商のプロ注目の本格派エース右腕・平田玲翔(3年)投手が、チームの逆転勝利を呼び込む好救援で甲子園での鮮烈デビューを果たした。最後の打者を空振り三振に切って取ると「甲子園でプレーするのも1勝するのも初めてなので、本当にいつも以上のうれしさっていうのが込み上げてきました」とグラブを大きくたたき雄たけびを上げた。
「大好きなシーン」で出番がきた。先発の米田泰志(3年)投手に代わり、3回無死一、二塁、4人目の打者のカウント2-0からマウンドへ。初球から球速表示150キロを記録し、球場からどよめきが起こると自身も雰囲気が変わったのがわかり「これ抑えられるな」と確信した。さらに4球目ではこの日最速の151キロを出すなど、無死一、二塁のピンチを「楽しい場面を作ってくれたので、ある意味米田に感謝してます」という強心臓ぶりで併殺と二ゴロに仕留め、見事な火消しをみせた。
すると打線が5回に同点、6回に勝ち越し。完全に流れを引き寄せた。この日最大のピンチは8回。「ちょっと欲をかいてまっすぐが多くなったのと、甘く入った」と先頭から3連打で2点を失うも、ナインから「ギア上げろ」と激励を受け逆転は許さなかった。
次戦に向けては「レベルがどんどん上がっていくので、今回の反省点を生かしながらチームを勝たせられるピッチングをしたい」と、参考にしているというアストロズ今井達也の西武時代の「力みのないフォーム」で今年の夏の主役を狙う。【佐藤妙月】
◆平田玲翔(ひらた・れいと)2008年(平20)7月5日生まれ、大分県出身。小学1年で野球を始め、くす星翔中時代は玖珠ボーイズでプレー。大分商では1年秋からベンチ入り。今夏の大分大会では投手で17回2/3を投げ自責点1(防御率0・51)、打者では21打数10安打(打率4割7分6厘)。高校通算20本塁打。188センチ、80キロ。右投げ右打ち。
∇DeNA篠原スカウト 足も速いし、身体能力がすごく高い。大分大会でもリリーフで投げてきて、出力の高いボールを投げていた。今後さらに最速も伸びていくんじゃないかと期待が持てる。
∇西武秋元スカウト・育成統括ディレクター 1球目からいきなり、あれだけ角度のあるボールを投げられていた。(2点ビハインドの3回無死一、二塁の場面での登板に)あそこは絶対に点を与えたくないところと思ってギアを上げてきた。出力を上げなきゃいけないタイミングがよく分かっているのは、勝負どころがよく分かっているから。もともとフィジカルはすごかったけど、ポテンシャルは十分。伸びしろ満載ですよ。
∇巨人榑松スカウト 最初150キロ、次151キロでしょ。力感なく、まあ将来、160キロが見えるんじゃないかなっていう感じもしますよね。(本人が「アストロズ今井の力みのないフォームを参考にしている」と)なるほど。その通りですね。今井投手のようなピッチングスタイルでありながら、やっぱりあのバネの効いた脚力、もうアスリートですよね、本当に。そこは非常に魅力を感じますよね。

