<日本ハム1-6阪神>◇12日◇札幌ドーム
みろこの、高反発!
統一球をめぐる日本野球機構(NPB)のゴタゴタに、球界のみならず世間までけしからんと騒ぎ立てた1日。戦う前選手会会長、阪神新井貴浩内野手(36)も、説明責任を果たせと舌鋒(ぜっぽう)鋭かった。ゲームでは強引にひっぱたいて左中間を破る5点目タイムリー。力強い主軸がかっ飛ばし、めでたく今交流戦の勝ち越しを決めました。
グラウンド外の騒音を一蹴した。新井は、ただ迫り来る統一球を打ち砕くことだけに集中していた。4点リードの5回2死一塁。好投手吉川の内角高め直球をとらえる。見逃せばボール球だが関係ない。力強くたたいた打球はライナーで左中間を破る。貴重な一撃で日本ハムを突き放した。
新井
追い込まれていましたが、うまく反応することができました。ボール球だったかな。うん、うまく反応できたと思うよ。
試合前、球界屈指のスラッガーは憤っていた。打撃練習を終えると、一塁側ファウルゾーンでテレビカメラに囲まれる。球界を、いやこの日は世間を揺るがした統一球問題で、労組日本プロ野球選手会の前会長だった新井も意見を求められた。08年12月に就任してから昨季まで、骨身を削ってプロ野球界の環境改善に尽くしてきた。だからこそ、真実を隠そうとしたNPBの姿勢に首をかしげた。
新井
自分たちがどういうことをしてしまったのかを受け止めた上で、ファンの皆さんや選手側にちゃんとした説明責任を果たしてほしい。なぜ、今になって言わないといけないようになってしまったのか分からない…。飛ぶボールとか飛ばないとか、そういう問題の前に、なぜ、今になってと思う…。
在職中は選手会のトップとして、11年開幕から導入された統一球に関する説明を受けた。「飛ばないボールという説明は受けていない。統一すると説明を受けた。より国際的なモノに近い形に統一する、と」。白球の“中身”については、あいまいなままだった。野球を愛するからこそ筋の通らない一連の騒動を憂えた。
ひとたびフィールドに立てば、ただ勝利だけを目指す。5連勝で首位を守り、交流戦優勝の可能性はまだ残されている。「(交流戦優勝は)頭にはあるけど、また明日の試合をしっかり取るということかな」。ポイントゲッターらしく、1球1打席、フルスイングで勝負する。【酒井俊作】



