「てっぺん奪取ローテ」でセ・リーグ戦へ!!

 阪神が、能見篤史投手(34)とランディ・メッセンジャー投手(31)をリーグ戦再開カードとなる21日からのDeNA3連戦(長野、横浜)に投入する見通しとなった。ハーラートップタイの6勝を挙げる勝ち頭2人にスタートダッシュを託す。

 剛腕メッセンジャーが本来の姿を取り戻した。2回には中田に先制ソロ弾を浴びたが、持ち味の剛速球を軸にグイグイと押す。カーブ、スライダーを低めに集めて上昇気配だ。中西投手コーチも「こないだ、今日と良かった。無駄な球がなかった。球自体も戻ってきている。シュート回転してなかに入っていたのがなくなっている」と評価した。13日は8回途中で降板。3失点して3敗目を喫したが助っ人の復調は大きい。

 これまでは試合序盤から球数を多く費やしたが、札幌ではテンポアップ。本調子に近いメッセンジャーが計算できるようになり、迷いなくリーグ戦再開にぶつけられる。21日からのリーグ戦再開が肝心の勝負どころになる。幸先よく滑り出すためにも助っ人と能見をDeNA戦に送り出す。初戦の21日は長野での開催。メッセンジャーは10年に先発したが、5回途中で6失点KOされていた。不慣れな地方球場で相性の悪いマウンドを回避し、横浜での22日の先発になりそうだ。

 21日の初陣は2試合連続完投中で、5連勝中のエース能見に任せる流れが最善策だろう。7月には宿敵巨人と2カード組まれ、今季の対戦2勝1敗で防御率1・88と好相性の左腕をぶつけたい思惑だ。頂上対決を見据えたシフトでもある。

 この日、2被弾したメッセンジャーは表情を引き締め「打たれてはいけない本塁打だった。7回も弱い当たりのヒットにやられた」と猛省する。勝つために細部にこだわる。貪欲に白星を求める2人を軸に、リーグ戦を進める。