<日本ハム1-4楽天>◇2日◇札幌ドーム
日本ハム栗山英樹監督(52)は、プロ野球新記録の祝福ムードに背を向け、ベンチ裏へと消えた。「(田中が)日本一の投手だということは間違いない。それに対して何とかしようとしたけど、できないのは…応援してくれるファンに申し訳ないし、選手も悔しいと思う。悪いのはこっち」。11年9月から続く対田中の連敗は、10まで伸びた。
試合前「今日は打ちます。それなりに」と、予告していた。チームに意思統一されたのは「積極的かつ大胆に」。各打者は強振を心がけ、走者に出れば、自己判断で盗塁OKという「グリーンライト」の指示で揺さぶった。指揮官は「相手にどうプレッシャーをかけるかだから」と言った。
2回、中田が内野安打で出塁すると、続く大谷の打席では、捕手嶋が投球をわずかにはじくのを見逃さずに二進(暴投)。スライダーを思い切りよく引っ張った大引の左前打で、先制のホームを踏んだ。「最初はいい形だった。(攻略の)可能性を感じていた」。田中に少しの焦燥感、スタンドのファンにかすかな期待感を生んだ。
だがその感情は、煙のように消滅した。結果的に三塁ベースを踏んだのですら、このときの中田だけ。唯一の得点を境に、攻撃の歯車はかみ合わず、三振と併殺打を積み重ねた。9回に2つ目の三振を喫した中田は「悔しいですね。残念」と唇をかみしめた。
今日3日の楽天戦(札幌ドーム)に敗れると、自力優勝の可能性が消滅する。栗山監督は「どこかで大きな流れがくる。それまでに1つでも前に進んでおくということだけ」と前を向いた。ようやくセミが鳴き始める、8月初旬。昨季王者の背中には、冷たい風が吹き始めた。【本間翼】
▼日本ハムが楽天田中に1点に抑え込まれ、15連勝の3分の1に当たる今季5勝目を献上した。通算でも11球団最多の20勝目(2番目はオリックス15勝)をマークされた。




