<楽天1-2オリックス>◇7日◇Kスタ宮城
楽天の美馬学投手(26)が完全復活だ。後半戦2度目の先発は、7回5安打無失点。オリックスのエース金子との緊迫した投手戦を演じ、堂々と渡り合った。救援陣が失点して、チームの連勝は7でストップ。球団史上初の8連勝は逃したが、若き右腕の復調は、初のリーグ優勝を目指すチームにとって大きな収穫となる。
「今年1番の投球だったな」。球場を後にする佐藤投手コーチがつぶやいた。美馬のことだ。金子との投手戦。スコアボードには見事に「0」が並んだ。球界を代表する相手エースに、一歩も譲らぬ投球だった。「3つチャンスあったからな、惜しかったな」と同コーチは、3度の得点機でのマギーのブレーキを惜しんだ。まさに、惜しい敗戦だった。
敗れた直後のベンチ裏。美馬は「チームの連勝は意識していました。いい流れで、次につなげたいと思っていました」と、責任を背負い込んだ。「ゲームは作れましたが、勝ち試合を作りたい」。リズム、テンポを含めて、自身の投球に足りない何かがあったと、自問自答していた。
初回から飛ばした。躍動するフォームで、思い切り腕を振った。直球が走った。直球のキレがあるから、変化球も生きる。カーブがはまり、緩急も効果的に使った。1回、いきなり1死一、二塁とピンチを招いたが、李大浩、バルディリスと中軸を連続三振に倒した。7回は無死一、三塁と、最大のピンチを迎えたが、1死後に、シュートで併殺打。ホームを踏ませなかった。そのシーンについては「ゴロを打たせようとして、ゴロを打たせることができました」と納得した表情で話した。
5月9日以来の白星は得られなくても、文句なしの完全復活だ。交流戦中に右肘の古傷が再発。2軍でのリハビリを経て、後半戦になって帰ってきた。「しっかりした直球を投げることを意識しています。ブルペンでは良い球が投げられている。それを、試合でも出せたらいい」と臨んだマウンドで、言葉通りの球を投げた。7回102球、無失点。勝ち投手でも不思議ではない数字だ。初のリーグ優勝へ突き進むチームにとって、大きな力になる男が現れた。【金子航】



