オリックスが今秋ドラフトの1位筆頭候補にJR東日本の吉田一将投手(23=日大)を挙げていることが19日、明らかになった。球団は即戦力投手を基本線に1位候補を10人前後をリストアップ。なかでも社会人NO・1右腕と評価される吉田が最有力に挙がった。

 今季はここまで先発ローテーションに悩まされている。エース金子が9勝、西が7勝を挙げているが、5勝のディクソンからは負けが先行している。期待された東野、八木ら移籍組も1軍で活躍する機会がない。最下位に沈むチーム立て直しのため、1位候補は将来性よりローテを守れる即戦力投手に目を付けている。

 吉田は191センチの長身から投げ下ろす大型右腕で、7月の都市対抗で2年連続の準優勝と実力は折り紙付き。球団関係者も「社会人でしっかりローテーションを守り、大舞台で結果を残している。プロでもやれるでしょう」と最大限の評価を下した。他にも九州共立大・大瀬良大地(4年=長崎日大)国学院大・杉浦稔大(4年=帯広大谷)セガサミー・浦野博司(24=愛知学院大)桐光学園・松井裕樹(3年)ら、いずれも投手が1位候補に挙がっている。

 オリックスは11年から縞田、川端、12年には戸田と、2年連続でJR東日本の選手を指名。吉田は阪神なども上位指名候補に挙げるなど他球団の評価も高く、競合する可能性もあるが、球団関係者は「(当たり)くじを引くかもしれない」と縁を信じている。

 ◆吉田一将(よしだ・かずまさ)1989年(平元)9月24日、奈良・橿原市生まれ。青森山田では2、3年夏に甲子園出場も登板機会なし。日大では東都2部通算8勝5敗、1部昇格した4年秋は3勝6敗。12年JR東日本に入社。今季は都市対抗で準々決勝日本製紙石巻戦で8回1死まで完全投球するなど活躍し、2年連続で準優勝。191センチ、90キロ。右投げ左打ち。