パパがフル回転だ!

 広島前田健太投手(25)が、中4日の登板を“解禁”し、15日巨人戦(マツダスタジアム)に登板することが13日、明らかになった。前日12日に早穂夫人(28)が、第1子の女児を出産し「疲れも飛んだ」と充電完了。次回は21日巨人戦(東京ドーム)で登板し、その後は、再び中4日で中日戦(ナゴヤドーム)に向かう見込み。CS進出の命運が、エースに託された。

 機は熟した。残り17試合。ついに、前田健が中4日の禁を解く。10日ヤクルト戦(神宮)で、自己最長タイの7連勝を飾ったエースは、15日巨人戦(マツダスタジアム)に登板する。

 「(中4日で)行けるか?

 と聞かれたので、行けますと言いました。無理ですとは言えないし、行かないといけない。(先発は)登板間隔が近かったり、(リリーフは)連投したり、みんなでラストスパートをかけていきたい」

 4位中日に2・5ゲーム差を付けているが、今日14日からは巨人、阪神、巨人と続き、上位対決を終えると24日からは、ナゴヤドームでの中日3連戦が控えている。

 まさに、正念場だ。夏場は体調面を考慮し、中6日での登板を続けてきたが、この局面を見越しての起用だ。15日巨人戦のあとは、中5日で21日の巨人戦に回る。巨人相手に、チームは今季3勝12敗2分けと大きく負け越しているが、前田健は2試合で1勝0敗、防御率1・80と、鯉投の中で唯一苦にしない。その後は、再び中4日で、CS争いを演じる中日との直接対決(26日)に登板する流れとなる。

 最後にムチを入れる前に、前日12日には心も癒やされた。都内の病院で、早穂夫人が第1子の長女を出産。この日のマツダスタジアムで行われた全体練習にも、東京の病院で愛娘に会ってから参加した。「一番しんどいときに、うれしいことがあって、疲れも飛んでいく」と笑顔を見せた。父親となったエースが、チームを初のCSに導き、忘れられない1年にする。【鎌田真一郎】