甲子園のヒーローたちが聖地のマウンドに帰ってくるかもしれない。日本ハム栗山英樹監督(52)が20日、来年3月8日に甲子園で行われる阪神とのオープン戦に斎藤佑樹投手(25)、大谷翔平投手(19)の先発起用の可能性を示唆した。「寒い時期だし、屋外での試合だから、若い投手になる。だから可能性としてはゼロじゃないよね」と含みを持たせた。

 例年よりも札幌ドームでの試合が多く組まれた来年のオープン戦は、開幕ローテーションを任せる投手に「(登板日を)早く固定してあげたい」という思いがある。2月のキャンプ中に行われる実戦の結果次第ではあるが、斎藤、大谷の両投手がローテ入りに前進していれば、同戦で登板する可能性は十分にある。

 甲子園優勝投手の斎藤、勝利こそできなかったが話題の超高校級だった大谷にとっても、登板が実現すればプロ入り初めての甲子園マウンドとなる。斎藤は昨年の5月に1度、登板の予定があったが、雨天中止の影響でローテが再編されてしまい、甲子園凱旋(がいせん)は見送られた経緯がある。

 開幕を見据えた時期になるため、他投手との兼ね合いや調子の善しあしにも左右される。だが、実現すれば、ファンにとって注目の一戦になるだけでなく、斎藤や大谷にとっても、開幕を見据えて気持ちの盛り上がるマウンドになりそうだ。【本間翼】