藤浪も今年最後の大勝負に注目-。阪神藤浪晋太郎投手(19)がきょう22日に発走を迎える有馬記念を“直感予想”した。未成年のため馬券は購入できないが、競馬のオールスター戦とも言われるビッグレースに興味津々。甲子園を春夏連覇し、高卒1年目からリーグ46年ぶり2桁勝利を挙げた「持ってる男」は、トーセンジョーダンVと予想した。

 今年を締めくくる大勝負がやってきた。自主トレを続けながら、オフを過ごす藤浪も気にはなっていた。まだ19歳のため馬券は買えないが、勝負の世界に身を置く立場からの予想を問われると、少し戸惑ったように言った。

 「どうしようかな、難しいな。ちょっとだけ知ってるんで、競馬。競馬番組とか少し見たことあります。高校の時、詳しい友達がいたんですよ」

 高卒1年目でリーグ46年ぶりの2桁勝利(10勝6敗)を挙げ、球宴も出場した怪物新人は競馬界のオールスター戦を大胆に予想した。

 「オルフェーヴルは3つ(着)のどれかに入ってくると思いますけど…。難しいな。トーセンジョーダン、オルフェーヴル、ゴールドシップの1、2、3(着)で。特に深い意味はないですが。直感です!」

 有馬で引退する1番人気のオルフェは、藤浪の勘ピューターでは3着以内には食い込むが、1着からは外れた。そして予想したのはトーセンジョーダンの勝利。理由はずばり、直感だった。

 藤浪の直感には実績がある。4球団がドラフト1位で競合した昨年秋のドラフト会議。藤浪は大阪桐蔭で結果を待ちながら「阪神に行くことになるんじゃないかな…」と感じていた。結果は、和田監督が黄金の左手で引き当てての阪神入り。自らの運命を直感で当てていたのだ。

 秋季キャンプ後に継続してきた鳴尾浜球場での自主トレはこの日でひと区切り。年の瀬を迎えるにあたって来季へ目を向けた。

 「自分は何か変わらないといけない。まずは投球ですけど、それ以外でもレベルアップしていかないといけない。全てにおいて」

 来季はローテの中心になることも期待される。

 「開幕から先発ローテに入れてもらえるなら、その期待に応えたいし、それ相応の活躍をしなければいけないと思います」

 飽くなき向上心。猛虎の中心投手としての自覚。藤浪の気合は、トーゼン本気だ。