「魁!!

 宮本塾」が臨時開講した。昨季に現役引退した元ヤクルトの宮本慎也氏(43=日刊スポーツ評論家)が13日、愛媛・松山で川端慎吾内野手(26)らが行う合同自主トレを激励訪問。到着直後は「もう肩が回らないですよ」と苦笑いしていたが、黙ってなどいられなかった。

 後輩を思う気持ちが宮本氏を突き動かした。まずは20分間ノックを打つと、続けて20分間、守備練習としてゴロを投げ続けた。午後には打撃投手として全野手に緩い球を約900球、2時間も投げ込んだ。ハードトレに倒れ込む選手を横目に「川端の(打撃投手をしてとの)要望には応えられたかな」と笑顔を見せた。

 松山は現役時代の自主トレ先だった。引退のあいさつ回りの合間に「1日ぐらい見られたら」と最終日に駆けつけた。「あんまり首を突っ込むとね」と配慮しつつ「ヤクルトの選手はみんなに期待している」だけに、気づいた点は伝えた。

 そんな姿に、川端が「引き締まりました。わざわざ来ていただいて、ここまで投げてもらって、去年と同じ成績じゃいけない」と言えば、山田哲人内野手(21)も「成長した姿を見せます!」。現役時代と変わらない“キャプテン”の情熱は、しっかり伝わった。【浜本卓也】