勝つまで飲まないさ~。1年目3勝に終わったソフトバンク東浜巨投手(23)が「無期限禁酒」で勝負の2年目に挑む。18日、沖縄県内で大隣憲司投手らと行う自主トレを公開。昨年12月から酒を断っていることを明かした。泡盛好きの酒豪が一大決心し、超激戦の先発ローテーション争いを勝ち抜く。
東浜は、オフ仕様で髪の毛こそ赤く染まるが、昨年12月から酔って顔を赤くしていない。
「プエルトリコ(ウインターリーグ)にいる時から飲んでません。せっかく今、いい状態でいるので」
コーラで割った泡盛なら一晩で一升(1・8リットル)瓶の半分は空ける酒豪。年末年始の友人との集まりでもウーロン茶をジョッキに入れ、気分だけ飲んだつもりになっていた。沖縄の飲み会は時間が長く「しらふで付き合うのはきついですよ」。それでも甘えを許さなかった。
即戦力と期待された昨年はわずか3勝に終わった。挫折を味わった1年だった。ただ、同じく社会人となった同級生たちもそれぞれ挫折を味わっていた。「みんなに比べたら、僕は好きなことをやっているので幸せ」と、酔っていない東浜の心に響いた。
1年前は「節酒宣言」だったが「無期限禁酒」にグレードアップした。今季への決意の表れだ。7日から大隣らと行っている自主トレでは、酒を飲む暇もないほど野球漬けの日々を送っている。朝9時から午後4時まで練習。その後は1人でジムへ行き、水泳などでさらに1時間鍛えている。
キャンプで投げ込めるように、すでに捕手を立たせてのブルペン投球と打撃投手を1度ずつ行っている。ハイペース調整に「昨年より動けている。競争に立ち遅れることなくスタートできる」と充実感をにじませた。中田、スタンリッジ、ウルフと大型補強で激しい先発ローテーション争いを勝ち抜く。
自主トレにはうるま市内の実家から通う。プエルトリコで食事が合わず3キロ落ちた体重も、母孝子さんの手料理で回復。80キロに戻った。本当なら練習後におふくろの味とビールでといきたいところも、グッと我慢。期限なしを掲げる禁酒を解くのはもちろん、優勝のビールかけだ。【石橋隆雄】
◆東浜の1年目
新人合同自主トレ、キャンプで調整不足を露呈。4月に2度先発を任されるも、いずれも早い回に大量失点し2軍降格。徹底的に走り込み、体幹を鍛え直した。直球のキレと速さが増し、9月下旬に1軍再昇格。3試合に先発し3連勝。プエルトリコのウインターリーグでは8試合に先発し4勝。好調のまま12月末に帰国した。
◆ソフトバンクの主な「○○断ち」
松中はグアム自主トレを公開した15日に体を絞るため夕食での「炭水化物断ち」を誓った。松田は11年の年末に「もち断ち」を宣言。正月ダイエットし、自主トレに備えるため。大隣も同年末に「マヨネーズを控える」と体重やコレステロールを気にした発言。武田は昨年8月、試合前の「コーヒー断ち」を宣言。カフェイン摂取で6度もトイレに行き、試合中に右ふくらはぎをけいれんさせてしまった反省から。現日本代表監督の小久保は巨人からFA宣言して古巣復帰した06年11月の移籍会見で「何かを得るため何かを断たなければいけない」と「シーズン禁酒」を宣言した。



