<オープン戦:西武2-3広島>◇19日◇西武ドーム

 おかわり君に不安が走った。左脇腹痛からの完全復帰を目指す西武中村剛也内野手(30)が19日、三塁を守る予定だった広島戦で急きょDHに変更してスタメン出場した。試合前の練習では、フリー打撃をせずティー打撃だけで切り上げた。2回に回ってきた打席でも、1度もスイングすることなく見逃し三振。3回に代打を送られると、そのまま球場を後にした。追い掛ける報道陣を振り切って走り、車に乗り込む直前に「ノーコメントでいいですか」と恐縮したように話すだけだった。

 故障箇所の再発が疑われても仕方のない行動だったが、伊原監督は軽傷を強調した。「この前痛めたところに張りがあると。何か言ってきたら何もさせないの」と、大事をとっての対応であることを説明。21日のロッテ戦では予定通り2度打席に立つと明言した。

 中村はキャンプ終盤に左脇腹を負傷し、18日の巨人戦で実戦に初出場したばかりだった。佐々木チーフトレーナーは「治療するかって聞いたら大丈夫ですと言って帰りました」と話した。検査の予定もない。袴田チーフ兼バッテリーコーチも「脇腹だからね。順調にきているから慎重に。あさっては守ることもできるでしょう」との見通しを示した。【矢後洋一】