<DeNA12-6中日>◇1日◇横浜

 今季初の3連勝、10カード目にして勝ち越すもDeNA中畑清監督(60)の表情は険しかった。「勝ってもうれしくない。野球の質がひどすぎる。きちんとした野球をやらないと上にはいけない。勝ってかぶとの緒を締めるじゃないけど」と鼻息は荒かった。

 珍しく取材陣に「今日は話したくない」と本音が出た。1点リードの7回。山口がマウンドに上がるも、3四球で交代。続く大原も先頭に四球。押し出しで同点とされた。その裏に勝ち越したが中畑監督の怒りはピークだった。「プロの野球じゃない」。

 それでも珍事を乗り切り、勝利に結びつけた。5回に加賀がルナに3ランを浴び、ベンチは投手交代のためブルペンへ電話をした。しかし、故障でつながらない。何度かけてもつながらず、川村投手コーチは慌てて右翼側にあるブルペンに走って2番手の林を呼びに行った。数分試合が中断した。中畑監督は「遅延行為ではありません。警察呼んで調べてもらってもいい」と、故意の行為ではないと強調した。中畑監督が4月24日に「交流戦までを五分の戦いをする」という目標を掲げて以来3勝2敗。「この流れでは9連戦は勝てない」と気を引き締めた。【細江純平】