<楽天8-4ロッテ>◇1日◇コボスタ宮城

 2年目左腕が、なんとか踏ん張って連敗を5で止めた。楽天森雄大投手(19)がロッテ戦に先発。四球がらみで失点を許し5回6安打3失点とイマイチだったが、打線の援護を受け、プロ2勝目を挙げた。優勝した昨年のワースト5連敗は、田中(現ヤンキース)が止めた。絶対的なエース不在の今季は長期連敗が懸念だったが、先発ローテ定着に挑戦中の若者が止めた。

 森は初々しかった。6-3の5回2死一塁。ロッテ角中を遊ゴロに仕留め、勝利投手の権利を手にした。マウンドを駆け下りると、ベンチ前で遊撃を守る松井稼を待った。1死から、井口の深い当たりを処理してくれた先輩に深々と頭を下げた。「助けていただくばかりなので」。プロ初勝利を挙げた前回4月24日の西武戦(東京ドーム)では、5回を投げ終えると一目散にベンチへ下がってしまった。好守した野手にお礼を言わず、星野監督に怒られた。1週間前の失敗を繰り返さなかった。

 ただ、投球には反省が残った。本拠地初勝利で、本拠地初のお立ち台。「うれしいですね」と、さわやかに笑ったのはファンの前でだけ。5回降板に「悔しいです。良いイニングと、悪いイニングがはっきりしてしまいました」と正直だった。1回、3回と四球絡みで失点し、先制と一時逆転を許した。「野手の方が打ってくれて勝てた試合です」と偉ぶらなかった。

 それでも、チームの連敗を止めたのは事実だ。昨季の5連敗は、8月23日ロッテ戦で田中が止めた。7回無失点の力投だった。絶対エースと2年目左腕を、比べることはできない。ただ、森もいつかは田中のような存在を目指している。「5回、6回で降りるようじゃダメ。8回、9回まで投げられるようになりたい。(田中は)まだまだ遠い存在ですね」と誓った。

 練習日だった登板3日前の先月28日。同じ寮生の松井裕を夕食に誘った。「松井が上にいたら僕も刺激になるので」と自分のためを強調したが、実際は、一緒に焼き肉をつつき、2軍落ちした1年後輩を熱く励ましていた。かつて、田中も後輩たちを励まし、叱咤(しった)し、シーズンを戦った。「結果的に勝ちがついただけ。次は、しっかりやれることをやりたい」と森。反省から、1歩先へ進む。【古川真弥】

 ◆楽天昨年の5連敗ストップ

 13年8月23日のロッテ17回戦(Kスタ宮城)、シーズン最長の5連敗中だった楽天は田中が先発。自己最速を1キロ更新する156キロをマークするなど、7回まで6安打8奪三振で無失点投球を見せた。打線は5回に島内の中犠飛で先制すると、6回に3点、7回に1点を追加。楽天は5-0で快勝し、田中は史上4人目の18連勝を記録した。