<ヤクルト4-3広島>◇6日◇神宮

 代役4番がチームに勢いをつけた。ヤクルトは右内転筋痛のバレンティンに代わって2試合連続で4番に座った畠山和洋内野手(31)が、4号ソロを含む2打点で、6戦目にして今季初の広島戦勝利に貢献した。「僕らはヘタクソの集まりなんだという自覚はある」。5位に低迷する状況を直視して逃げず、ようやく首位をたたいた。

 1回は山田の先頭弾の後、1死三塁で打席が回り遊ゴロで打点を挙げた。「満足しています。ショートゴロで十分です」。そう言い切れるところが今年の変身ぶりを示している。昨年は外角球さえ強引に引っ張りに行った。手首をこねて骨折する原因にもなった。長打にこだわった結果だった。「今年は大きいのを打とうとは思わずにシンプルにできている」。基本のダウンスイングを意識し、ヒットする瞬間にレベル軌道となる感覚ができてきた。

 だから4番の意識も強くない。「2つ打順が上がっただけ」と言う。「打線はバレンティン中心であることは間違いない。つなぐ意識がみんなにある」。気負いがなくなった分、ヒットの延長線上で本塁打も出るようになった。4回には主導権を握る4号ソロを左翼席に運んだ。

 4月24日に選手ミーティングを行った。その中心に畠山がいた。以来11試合で6勝5敗。自身も35打数14安打で4割、12打点。3本塁打と打ちまくっている。この日も9回にロマンがピンチを招くとマウンドに向かった。2死一塁で走者が俊足の赤松に代わった場面。「英語わからないから。ピンチランナーね。クイックねって言っただけ」と笑った。

 まだ5位に変わりはない。が、エラーが出ても崩れなくなった。粘りが出てきた。小川監督は「接戦をものにすることで乗っていけると思う」と、5月反攻への手ごたえを感じていた。【矢後洋一】