<楽天1-2オリックス>◇13日◇コボスタ宮城
ボブさん惜しい!
「ボブ」の愛称で親しまれる楽天川井貴志投手(37)がオリックス戦に先発。毎回のように先頭打者を出しながらも、7回5安打無失点と好投した。長いイニングを投げるという課題も99球と省エネ投法でクリアした。味方の援護がなく勝ち負けはつかず。チームは9回に得点を奪われ、今季のオリックス戦は7連敗となってしまった。
2万2861人、満員のファンの歓声が力になった。川井がピンチを迎えるたびに「ボブさん」と書かれた応援タオルがスタンドのあちらこちらで揺れる。4回無死一塁。先頭打者を出し、流れが傾きかけたところでこん身の直球が糸井の胸元をえぐった。137キロ内角高めの速球は打率3割5分を超える強打者のバットをへし折った。遊飛に仕留めると、マウンドで少しだけ表情が和らいだ。「ピンチもありましたが、何とか粘りきることができました」と振り返った。
今季は球質が変わった。昇格前に指導をしていた酒井2軍投手コーチは「明らかに球が重くなった。ズドンと球速以上に力強い感じ」と証言する。1年間ローテーションを守りきる力強さを課題に挙げ、ウエートトレーニングの量を増やした。それが結果となって表れた。この日も130キロ台後半の直球を主体に内角を攻めた。尻上がりに調子は上がり、7回も3者凡退。2三振を奪うなど最後まで球威は衰えなかった。
もう1つ課題に挙げていたのがスタミナだ。前回5日の西武戦では5回2/3を投げ4安打無失点ながらも91球で降板。試合後には「6回、7回までは投げたかった。次は投げきれるように」と反省した。しかしこの日はスライダーを要所で織り交ぜ、球数を少なく、イニングを伸ばしていった。「前回よりもバテませんでしたし、自分の仕事はできた」と胸をなで下ろした。
力投したベテランを星野監督も「よく粘りましたわ。あいつの持ち味を出してくれた。投手は0で抑えてもなかなか勝てるもんじゃないしね」とねぎらった。川井は「いっぱいいっぱいでした」と笑うが、続けて「交流戦で投げることがあれば、勝てるように。勝てば貯金になりますから」と対セ・リーグでの勝利を誓った。【島根純】



