<阪神4-1DeNA>◇18日◇甲子園

 主砲との直球3球勝負に甲子園はお祭り騒ぎだ。4-1で迎えた9回。マウンドにはもちろん、阪神守護神の呉昇桓(オ・スンファン)が向かった。先頭はDeNAの主砲ブランコ。「中西(投手)コーチにもどんどん行けと言われた」。真っ向勝負だ。

 主導権はマウンドにそびえ立つ守護神が握っていた。151キロ、150キロ。威力のある“石直球”で、あっという間に追い込んだ。最後は144キロの真ん中高めへのつり球。ブランコのバットは空を切り、三振に仕留めた。昨年虎投が対戦打率4割5分3厘、7本塁打を食らった大砲。バットを1度も当てることを許さなかった。

 直後、味方の失策にも動じず、4番バルディリスを併殺打に抑え、今季10セーブ目。「数は考えていなかった」。広島ミコライオの11セーブに次いでリーグ2位だが、節目の2桁到達など眼中にない。視線の先には、チームの勝利しかない。

 「良太さんが打ってくれたので、とても楽な気分でマウンドに上がれました。満員の甲子園の応援はすごいし、韓国からも応援が来てくれて本当に力になります」

 本拠地甲子園で初めてのお立ち台に上がった。マウンドで虎党の歓喜に包まれ、勝利を祝う「六甲おろし」を背中に浴び甲子園を後にするが、勝利の喜びをファンと共有する場はまた格別だろう。応援に駆けつけてくれるファンへ感謝を口にし、声援に応えた。

 上昇する気温とともに、自慢の剛速球も球威を増す。「真っすぐで空振りを取れるのは、バランスがよくなってきたから。だんだん悪くなってはいけないと思うし、どんどんよくなっていかないと」。ここからまだまだ上がっていく。次は交流戦でパ・リーグの強打者を震え上がらせ、セーブ数を伸ばす。【宮崎えり子】