<日本ハム3-1阪神>◇5月31日◇札幌ドーム

 虎が大志を抱けない。8回を大谷のソロによる1点と力投した能見を援護できず、9回にサヨナラ2ランを浴びる痛恨の競り負け。3連敗で、貯金は4月18日以来という3まで減ってしまった。もみあげと連結したアゴひげを願掛けで伸ばしている4番マウロ・ゴメス内野手(29)は3打席連続三振に、8回1死一、三塁で二飛。北の大地でブレーキになってしまった。

 北の大地も鬼門なのか。振れども打てども、ホームを踏んだのは能見だけだった。終盤の押せ押せムードがしぼむ。年に1度の上陸を楽しみにしていた北海道の虎党は、黄色い右翼席からガッカリ続きだった。札幌ドームでは3度目となるサヨナラ負け。同地での日本ハム戦は通算7勝13敗1分けと、相性の悪さはバットをも湿らせた。

 和田監督

 8回やなあ。あそこで取らんと、というゲームでね。上位が結構元気で塁に出てるんで。そこ(4、5番)が決めないことには苦しくなるね。

 同点の8回。先頭上本の右前打をきっかけに1死一、三塁とした。それまで3打席連続三振のゴメス。汚名返上には最高の場面で、クロッタの甘く入ってきたスライダーを打ち損じて二飛。続くマートンは初球打ちも、3打席連続の遊ゴロに終わった。願掛けであごひげを伸ばす外国人コンビが、ともに音無し。ゴメスは「打ってはいけない球を振ってしまった」と反省するしかなかった。

 関川打撃コーチ

 スライダーが1回浮いて、フォークっぽい変化だった。追い込まれてから見極められなかった。三振したのは、みんなボール球だった。

 新外国人メンドーサに、てこずった。初物を苦にするパターンは変わらない。序盤は三振の山を築いた。4回以降は特徴をつかんで毎回走者を出したが、一打が出ない。6回は先制してなおも1死一、二塁でゴメスとマートンが凡退。9回も1死一塁で清水がバント失敗した。エース能見に白星をつけられず、9回裏の悲劇は、ある意味必然の展開だった。

 これで8カード連続で初戦を落とした。和田監督は「もちろん初戦を取ろうと思ってやってるんだけど」と首をひねるが、後手に回る悪い流れは止まらない。札幌まで視察に訪れた坂井オーナーの前で3連敗。貯金は4月18日以来となる「3」まで減った。ひんやりと肌寒い夜風に吹かれながら、懐まで薄くなっていく。5月も終わり、ツキも変わるのを願うしかない。【近間康隆】