<ロッテ4-5中日>◇3日◇QVCマリン

 首位打者の中日エクトル・ルナ内野手(34)が、交流戦首位に導いた。4-4で迎えた11回先頭打席。大谷から中越えの二塁打を放ち、平田の犠飛で決勝ホームを踏んだ。「みんな1試合1試合、勝てるように頑張っている。勝てたことが一番だよ」。4番のバットが4時間10分の激闘を制した。

 ルナ・ナイトだった。2回の先頭打席で、涌井から左翼席へ先制ソロ。「カーブをしっかりとらえられたよ」。6月初旬にして昨年の9発に並んだ。昨季は右膝の故障で8月末に帰国したが、2年目の今季は相手投手の特徴を熟知。2月キャンプから「必ず本塁打は増える」と予告していた。2ケタ弾も時間の問題だ。

 4回の2打席目はタイムリー三塁打。さらに2つの四球をはさんで11回は二塁打と5打席5出塁。単打が出ればサイクル安打の大活躍だった。「体調管理のおかげかな」。夏場はしっかり食べ、その分、腹筋を欠かさず行い脂肪を燃焼。常に99キロのベスト体重を維持している。首位打者快走の秘訣(ひけつ)がそこにある。

 「日本がとても好きなんだ。中日で野球人生のキャリアを終えたいと思っているよ」。優良助っ人は生涯中日も宣言した。引退するまでドラゴンズとは頼もしい。「今年こそ優勝したい」。そう意気込む背番号0に、谷繁兼任監督も目を細めた。「状態もいいんじゃないかな。本当によくやってくれている」。これで5割復帰もマジック1。まずは交流戦初優勝から4番が夢をかなえる。【松井清員】