<オリックス1-2ヤクルト>◇4日◇京セラドーム大阪

 ヤクルトが好投手攻略のお手本を示した。2得点にからんだ安打は1本だけで、両リーグ防御率トップの西を相手に競り勝った。2回は雄平が失策で出塁し二盗と進塁打、森岡の中犠飛で先制のホームを踏んだ。同点で迎えた5回は森岡の二塁打を突破口に進塁打とスクイズで勝ち越し点を奪った。殊勲の森岡は「塁を進めないと、普通に攻めてもきつい。雄平の盗塁と畠山さんの進塁打で楽に打席に立てた」と話した。

 小川淳司監督(56)は思いきった作戦を敢行した。「西を相手に点を取るためには思い切ってやっていかないといけない。開き直って作戦的には何でもやろうと思った」と明かした。雄平の盗塁、そしてスクイズで実を結んだ。選手が伸び伸びプレーできる環境作りを心掛けている。「いいところに(ボールが)来たらごめんなさいでいい。見逃し三振を怒るとボール球を振っちゃう。数少ない甘い球をどう打つかだ」と、話していた。

 森岡は犠飛も二塁打も球種を絞った決め打ちだった。ヤクルト打線が12球団トップの打率2割8分6厘を維持しているのも思い切りの良さだ。早いカウントからの好球必打。この姿勢を貫き巻き返しを目指す。【矢後洋一】