阪神藤浪晋太郎投手(20)が、チームに、虎党に待望の連勝を運んでくる。本拠地甲子園での今日17日、日本ハム戦で5勝目を狙い先発する。前回登板の反省から「四死球撲滅」をテーマに掲げ、大阪桐蔭の先輩でもある中田も走者なしで迎える。日本ハム大谷との対決は“ニアミス”に終わったが、交流戦初の連勝を呼び込んでみせる。

 勝ちで締めるで~!

 今日17日先発の藤浪が、チーム状況を見つめ、意気込みを前面に出した。

 「もちろん勝ちたいですし、チームも連勝すれば勢いがつく。チームはここまでなかなか乗っていけてないので、頑張っていい流れに持っていけるように。交流戦最後、自分が勢いづけられるようにしたい」

 自身は交流戦ラスト登板。チームはここまで交流戦8勝12敗。いまだ連勝がなく、貯金は2まで減った。負ければ交流戦負け越しも決まってしまう。柱として流れを引き寄せるのが仕事。チームにとっても大事で、自身5勝目をかけた一戦のメーンテーマは「四死球撲滅」だ。

 前回登板の11日ロッテ戦は雨の影響もあり、押し出し死球を与えた。昨季は24試合で46四死球だったが、今季はここまで11試合で37四死球。投球回数は増えているが、1試合平均3・4個も与えている計算。注意すべきは、パ・リーグトップの44打点をマークするなど勝負強い大阪桐蔭の先輩中田。昨年の対決は3打数1安打。打点を許さなかったが、今季も走者なしで迎えたいところだ。

 「上位打線にムダな四球を出して回さないように。ヒットとかはしょうがない部分はありますけど。避けたいですね」

 四死球を減らせば、足攻めのリスクも軽減される。日本ハムには3月8日オープン戦で5回5失点、3回までに3盗塁を許した。ここまでシーズン11試合で許した盗塁は6個だけ。「しっかりクイックして、警戒して。普通に投げるだけです」と普段着を着替えるつもりはない。

 ファンにとっては楽しみだった日本ハム大谷との投げ合いは今回実現しなかった。ただ、何より虎党が望むのは白星。藤浪にも自身の貯金がなくなり、また新たなスタート。チームの流れを変える投球が、藤浪の使命だ。【池本泰尚】