<広島4-3巨人>◇2日◇マツダスタジアム

 いぶし銀が連夜のキラリ!広島は代打の小窪哲也内野手(29)が8回に勝ち越し犠飛を決め、巨人との首位攻防3連戦の2戦目を終え、1勝1敗の五分に戻した。接戦を落とした前日1日同戦でも一時は勝ち越し打を放った男が、満を持しての今季初お立ち台。総力戦で激戦を制し、巨人に2・5ゲーム差とした。

 小窪は欲を捨てた。同点の8回1死一、三塁。代打岩本の代打で登場。巨人山口の内角147キロ直球を計ったように詰まらせ、打ち上げた。「とにかく外野に飛ばそうと。打たない球種を決めて、ゴロにならない打ち方を心掛けた」。中堅への飛球は浅かったが、三塁走者丸が俊足を飛ばしてホームイン。がっぷり四つの戦いに決着をつけた。

 前日1日巨人戦は同点の7回2死一、二塁で代打登場し、同じ山口から一時は勝ち越しとなる右前適時打。チームが逆転負けを喫し、ヒーローになり損ねた。この日の練習中、野村監督から「ヒーローインタビューだったのに、持ってないな~」と冷やかされた。その約7時間後に満を持してお立ち台に上がり、指揮官は「褒めてやりたいと思います」と満面の笑みだ。

 「球種とかコースとか、設定の仕方というか、しっかり考えをまとめて打席に入っています」。29歳。多くなった代打起用に応えようと心を整えている。「昔は、ここで打てば明日も試合に出られるんじゃないか、とか考えた。そういう邪念があると、打席でも集中力が欠けてしまうんで、考えないようにしている」。

 6月28日DeNA戦では3点差に迫った8回1死一、三塁で遊撃併殺打。「なぜあの打球になったのかを考えながら練習していた」。伏兵がシーソーゲームを勝利に導き、野村監督は「ホームの戦いの中で、声援をバックに僅差なら何とかなるという雰囲気が出ている」と満足げだ。スター軍団には総力戦で挑む。カープがスタイルを貫き、首位巨人との今季対戦成績を6勝5敗とした。【佐井陽介】