中日白井文吾オーナー(86=中日新聞社会長)が7日、4位に沈む竜ナインに逆襲奪首を厳命した。巨人に3タテを食らう4連敗で首位と最大タイの9ゲーム差がついたが、下を向いている場合ではない。都内でオーナー会議に出席した総帥は、獲得調査を進めるキューバ投手補強にGOサインを出すなど今日8日からの9連戦を前に全面支援を約束した。

 チーム状態を問われた白井オーナーは、苦笑いで言い放った。「この前の巨人戦がすべてを物語っておるよ」。ややあきれ気味の口調だったため、隣にいた西山球団代表が「そんなことはないでしょう!」とフォローした。だがそれは歯に衣(きぬ)着せぬ総帥の本音だろう。もどかしい思いが爆発した。

 4日からの首位巨人3連戦は全敗で、連敗が4に伸びた。すべて競り負けで、わずかな差が明暗を分けた。3連勝なら3ゲーム差まで詰め寄れたが、逆に9ゲーム差をつけられた。普段から巨人へのライバル心を隠さない性格だけに、悔しさが倍増したようだ。

 だが突き放したように言っても、かわいいわが子たち。それは白井流のカツであり、オーナーも大逆転Vを諦めてはいなかった。「打撃30傑の上2人がドラゴンズだろ?

 まあ、これからだ」。長年得点力不足が課題だったが今季はルナと大島が首位打者争い。相乗効果で打撃陣は好調だ。前半戦終了翌日の17日には谷繁兼任監督のオーナー報告会も予定。「報告を聞いてから」と、逆襲へのハッパもかけるつもりだ。

 もちろん巻き返しへバックアップは惜しまず。現在球団は先発補強でキューバ投手の獲得調査を進めている。近日中にもスタッフが現地に飛び作業を本格化させる見込みだが、勝つためなら喜んで金庫を開ける。「補強はしたいようだな。(落合)GMに任せてある」。にんまり笑顔でお墨付きのGOサインだ。

 4連敗中のチームは今日8日から踏ん張りどころの9連戦。白井オーナーがチームについて語るのは今季初めてだったが、絶妙のタイミングで勝負はこれからとムチを入れた形だ。最後に逆転奪首への手応えを問われ、言い放った。「ある。割合な。みんな張り切ってるからな」。御年86歳。まだまだ元気な名物オーナーがあっと驚くドラマが待っている。【松井清員】