<ソフトバンク7-6オリックス>◇9日◇ヤフオクドーム

 ソフトバンクが1日で首位を再奪取した。オリックスとの首位攻防第2ラウンドは1点差の辛勝。秋山幸二監督(52)は「オリックスの方が調子いいし、投手も打線もいい。そう簡単には、一方的な試合にはならんよ」と、ぐったりだ。

 両軍で24安打の打ち合いの中で今宮健太内野手(22)の大技小技がキラリと輝いていた。3回は東明の内角ベルト付近に抜けてきたフォークボールを振り抜き、左翼席へ同点の2号ソロ。得意コースに対して「うまく体が反応してくれました。打った瞬間いったと思った」と鋭い軸回転をみせた。プロ通算9本目ながら、今宮が本塁打を放てば全勝の法則がある。この時点で白星は当確ランプをともし始めた。

 1点差の6回1死一、三塁では小技をピリッと効かせた。代わったばかりの桑原の初球でセーフティースクイズを仕掛けた。「ああいった場面。何が出ても準備できていた。打つだけで点を取るのでない。ああいう形でとれたのは、相手にも痛いと思う」と自賛していた。

 苦労してオリックス戦の連敗を4を止め、今日10日は台風が接近する中、直接対決の最終ラウンドを迎える。「台風に負けないぐらい、僕らも暴れ回りたい」。お立ち台から今宮が大声で雄たけびを上げた。