<阪神0-4ヤクルト>◇29日◇甲子園

 阪神建山義紀投手(38)は日本復帰戦を笑顔で飾れなかった。2点を追う9回に2番手で登場。先頭バレンティンを三ゴロに抑えたまではよかったが、5番川端へ追い込んでからの3球目、真ん中低めへ落とした球を拾われた。「バットに届かないところに投げられていたら違ったかもしれない。ストライクとボールがはっきりしすぎていた」と悔いた。

 そこから止めることができなかった。畠山にも中前打され1死一、二塁。雄平への初球、ど真ん中に変化球が入った。前進守備の右中間を抜ける2点適時三塁打。最終回の逆転に望みをつなげる登板も、点差を広げてしまった。

 和田監督は「今日の1回ではね。あれだけのベテランでも久しぶりに日本に戻ってきて投げるわけだから。もう1回、次どうなるか」。チャンスはもう1度、与えられそうだ。

 今年5月にヤンキース傘下3Aを契約解除され、引退も覚悟した。7月に阪神と契約合意し、この日、出場選手登録。「早く投げたい」と待ちわびたマウンドに即日、立ったが、結果は振るわなかった。このままでは終われない。38歳右腕は再び、マウンドに上がる。【宮崎えり子】