<阪神3-7広島>◇10日◇京セラドーム大阪
ルーキーの巧打がチームの危機を救った。1点リードの8回1死三塁。広島田中広輔内野手(25)が左腕加藤の直球に対し、シャープにバットを振り抜いた。打球は前進守備の内野陣を破り、中堅右へ弾んだ。「どうしても点がほしい場面でタイムリーが出てよかった」。猛虎の反撃意欲をそぐ適時二塁打。今季初の同一カード3連敗を阻止する大きな1本だった。
走攻守3拍子そろったプレースタイルに「強さ」も加わる。8日の阪神戦で打球を顔面に受け、上唇を6針縫った。「多少痛みはありますが、全然問題ない。普通に食べてます」。箇所を保護するテープが痛々しいが、プレーに影響を感じさせなかった。野村監督も「左対左で結果を出してくれた」とたたえた。
左腕攻略で自らの存在感をさらに大きくさせた。右投手との対戦時に先発起用が多いが、この日は出番が巡ってきた。「使ってもらって、何とかしたい思いがあった」。23打数9安打で打率3割9分1厘と左腕を苦にしない。アピールが続けば、レギュラー定着も見えてくる。巨人、中日、阪神との3カードは3勝5敗1分け。苦しい戦いが続くが、若い力で踏ん張った。【田口真一郎】



