<広島5-6ヤクルト>◇12日◇マツダスタジアム
広島が10カード連続で初戦の白星を逃した。ヤクルトとの1点を争う打ち合いは、菊池涼介内野手(24)にプロ初の2本塁打も出たが守備陣にミスも出ての競り負け。真夏のマツダスタジアムで6連戦は黒星スタートとなった。スタンドを真っ赤に染めたファンのためにも、このままズルズルいくことは許されない。
3位広島にとって、熱くならなければならない真夏の1週間だった。地元マツダスタジアムで始まったヤクルト、巨人との6連戦。ここで踏ん張れば8月下旬、さらに9月の戦いに希望を持てる。チームはここまで9カード連続で初戦勝ち星なしという状態が続く、それもあって6連戦の初戦は大事なゲームだったが、10カード連続で初戦を勝てなかった。
序盤はカープファンの期待を背負う男のバットが火を吹いた。菊池だ。1回、ヤクルト石山から先制の8号ソロを左翼の2階席へ放り込んだ。1ボールからの2球目、真ん中付近に入ってきた甘いストレートを見逃さず、完璧にとらえた。
「甘い球を狙っていた。しっかり1球で仕留められました」
これで打線がつながった。3番丸が二塁打で続くと2死二塁で5番キラが右前適時打。「得点圏の走者をかえせてよかった」と言えば、2死一、二塁からはルーキー田中が右前適時打を放った。「甘いストレートをしっかり引きつけて振り抜けました」と手応えの一撃だった。
しかし守備にミスが出てしまう。2回無死一塁から7番森岡が一塁に放ったゴロをキラが弾いて、一、三塁に。さらに8番中村の一ゴロを、キラが今度は二塁へ悪送球。これをキッカケに先発野村は一気に4失点で逆転を許した。4回にも捕手会沢の悪送球が絡んで1点を失った野村は自責0の5失点で降板した。
「状態的には悪くなかった。2回2死から逆転された場面、あそこを粘りたかった」。そう反省した野村だが、守備に足を引っ張られた形となってしまった。
それでも追いすがった。6回に1点を返すと8回には菊池に、プロ初の1試合2本目となる9号ソロが飛び出した。1点を争う展開。観衆3万1524人をのみ込んだマツダスタジアムは、最後まで燃えた。またしてもカード初戦は取れなかったが、このまま終わるわけにはいかない。



