日本ハム大谷翔平投手(20)が、狙う奇跡の巻き返しへのキーマンに指名された。次回登板が26日ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)が濃厚になった。首位相手の敵地での今季最後の3連戦の初戦に投入。当初は24日西武戦(札幌ドーム)の先発を予定していたが変更。直接対決3連勝をもくろみ、その刺客として抜てきすることになったようだ。19日の楽天戦は降雨中止になり、大谷は軽めの調整に終始。「やれることをやるだけ」と大役へ向け準備した。

 チームにとっても、大谷にとってもメリット十分の戦略になる。ここ登板4試合で未勝利。自身初の2ケタ勝利を目前にして足踏みが続いている。ソフトバンク戦ならば通常より2日間、余裕ができる中8日の登板間隔。やや停滞している要因の1つ、ハードな夏場に蓄積した疲労を一時、排除して立て直すことも可能になる。今日20日からの楽天戦2試合も相手先発は左腕で代打待機となりそう。リフレッシュさせ、勝負の最終盤へと向かうプランへと練り直した。

 現在、圏内の3位をキープしているポストシーズン進出した場合、大谷が先発陣の核になる。ここ対戦2試合の登板で連敗しているソフトバンク相手への苦手意識払拭(ふっしょく)へも、格好のマウンドになる。栗山監督は「ここから10試合から15試合が大事。人間、諦めたらイカン!」と誓いを立てた。3連勝が必須条件ともいえるミラクル逆襲の切り札・大谷で、かすかな可能性にかける。